Sydneyを走り回った日
6日目(3月4日)/Sydney
オーストラリアの交通ルール
ついにホテルをチェックアウト。2つの重いスーツケースを階下まで運ぶ。
すぐに、RTA (陸運局)へ。意外と簡単に手続きが終了。"交通の教則"日本語版を貰い、目を通す。基本的ルールは日本とほぼ同じなので問題はなかったが、難解な標識の意味を再確認する。
考えても見れば、オーストラリアには意味不明な標識が多い。信号の下に一時停止の中央部分がくり抜かれた標識が掲げられている。"交通の教則"によると、この標識は、信号が壊れているときのためのものだそうだ。オーストラリアではどうだか知らないが、ニュージーランドでは壊れた信号をしょっちゅう目にしていた。
そういえば、オーストラリアではニュージーランドとは違い、左折時の優先順位は、日本と同じだ。ニュージーランドでは、交差点を左折する場合、前方から右折車が来る場合は、その右折車に進路を譲らなければならなかった。
ラウンドアバウト(ロータリー)
そもそも、右折車と左折車はどちらが優先権を持っているのだろうか。普通に考えると、左折車の方が優先されそうだが、Roundaboutの場合は、仕組みから言って右折車優先にしなければ交通が働かない。さらに、交通島を設け、常時左折可としている場合も右折車優先にしなければ無論危険である。
Roundaboutも交通島も少ない日本では、左折車を常に優先していれば問題ないが、一般交差点とRoundabout、そして交通島が混在する諸外国ではどうなっているのだろうか。
一般交差点では左折車を優先し、Roundabout内、交通島を持った交差点では右折車を優先する、というのがおそらく一般的だとは思うが実体はわからない。
ところで、交通方式が逆なのでややこしいが、ハワイの場合は、一般的に信号が赤でも安全が確認できれば常に右折(日本で言う所の左折)可だった。この場合の安全確認とは、左側通行の世界で言うと、右側から来る車ということになる。右折車と左折車のケースとは異なるが、やはり、右から来る車を優先している。
そうしたことから考えると、ニュージーランドでは、右折車は左折車よりも常に優先するというルールは極めて明快でわかりやすいのではないだろうか。
(※ニュージーランドの交通ルールも左折車優先に変更)
自動車関連の手続き
次は、NSWのJAFともいえるNRMAへ。自動車保険とNRMAの加入を申し込むことにする。必要事項を記入し、長い列の最後尾につく。ニュージーランドでAA(Automobile
Assosiation)に入っていたのでTransferすれば加入料がいらないはずだ。
記入書類を見せると、加入料$80と言われる。AAからのTransferであるにもかかわらず、高額だ。自動車保険も定住者ではないので加入できないと断られる。一瞬むっとしたが、代わりに、Kings
Crossにある旅行者用自動車保険の代理店を教えてくれた。
外に出てから、代理店の住所を書いた紙を無くしたことに気づく。とりあえず、Kings Crossへ行き、Visitor informationで保険屋がないか尋ねるが、保険屋はCityにしかないと言う。
何度もかばんを探すと、紙切れが出てきて、目的地が判明する。場所は、駐車場になっている。中に入るとCar marketがあった。この時、Traveller's auto barnのパンフレットに掲載されていたKings Cross car Marketがここであることにようやく気づく。
Kings Cross car Market
Kings Cross car Marketに入る。
中は
地下駐車場になっていて、上層は一般用駐車場、下の方は、旅行者のCar marketになっていた。我々と同じような旅行者が、大陸の旅を終えて、車を売っている。売られている車もStation
wagonなど、自分たちが欲しかった車が多い。おまけに、旅行用品をセットにして売っている人達もいる。ここで買えば良かったかもと少し後悔する。受け付けと思われる汚いテーブルの周りには人がたくさんいて、しばらく待たされる。
誰もいなくなったので保険のことを聞くと、階上の駐車場受け付けで聞いてくれと言われる。上がって、保険の手続きをしたい旨を伝えると、免許証のコピーが必要だと言う。車は、Hyde
park横の路上に停めてあるので、また歩く。保険手続きが終わっていないので、Kings Crossまで車を移動するのも気が引けるので、復路も歩いて、ようやく手続きをする。
事故があったらどうすればいいかと聞くと、「30分以内に戻ってこい。」と言う。Sydneyから離れたらそんなこと不可能に決まっている。けれど、何度聞いても、「30分以内に戻ってこい。」という返事しか返ってこない。押し問答の末、「30分後に手続きが完了するから戻ってこい。」と言っていることを何とか理解する。
ハーバーブリッジ
外で暇をつぶしてから戻ると、手続きが完了していた。ようやくすべてが終わり、Sydneyから旅立てるようになった。これで晴れて、大手を振って運転できる。早速、North
Sydneyへ行く。まず、有名なHarbour bridgeを渡る。
初めてニュージーランドのAucklandのHarbour bridgeを渡ったときは、「なんて都会なんだろう。」と思ったものだが、Sydneyのものは格が違う。幅員が遙かに広く、歴史を感じる。トラスは、遙かに上の方に見える。20世紀初頭に建設されたというのもうなずけるほどの重圧さを感じる。
前に、○×のレーン表示が見える。時間、交通状況によってレーンが変わるようだ。AucklandのHarbourbridgeでも同じようなシステムがあったが、この橋の場合は、制限速度80km/hなのに、中央分離帯がない。本当はこれでよいのだろうか。
Aucklandのものと同じように本来の橋の外側にも道路がある。おそらく後で付け足したものなのだろう。さらに付け足し部分には、電車も走っている。
渡り終えた後で料金を払う。ゲートがいくつもあり、No change given、Change givenの2種類に分かれている。No change givenの方は、ゲートの所に料金を投げ込む籠みたいなものがおいてあり、そこに料金を投げ込むとゲートが開く仕組みになっている。お釣りが出ないので、$2ちょうどを持っている人がそのゲートに着くようだ。小銭を持っていないのにこのゲートについてしまったらどうなるのだろうか。しかし、その問題点さえなければ、このシステムはとても合理的なような気がする。
Harbour bridgeを渡り終えると、料金ゲートがいくつか見える。対向車用のゲートのようだが、料金を払うことなく通過している車も見える。この橋は、渡る前に料金を払うレーン、渡った後に料金を払うレーンが分かれているようだ。しかも、近年完成したHarbour
tunnelからの車も合流して、さらに車線構成が複雑になっている。いったいどれくらいの車線があるのだろうか。一面道路になっている。吹田I.C.よりも遙かに大きく、広い。久しぶりの大都会の道なのでやや緊張する。
それにしても、高速走行中にアクセルを緩めると車体がぶれるのは何とかならないのだろうか。これからの走行は100km/hが主体と考えられるだけに頭が痛い。そして、こんな車を買ってしまった自分に苛立ちを覚える。
シドニー郊外を迷いつつ、走る
高速を降り、どこかの駅の前で、宿探しのために電話をかけまくる。例によって、どこも一杯。再び走り回り、ChatswoodでMallを見つける。K-martがあったので、ラジエター洗浄液、ワイパーのゴム、弁当箱などを買う。
ついでに、調味料、食器などを入れる台所セット用の段ボール箱を貰おうと思って、店員に聞くと、「店内の段ボールは使い回ししているのであげられない。Mallの後ろの作業場にたくさんあるからそこで貰えば。」とのこと。裏へ回ろうとしたときに、彼女を見ると段ボール箱を持っている。店員と話している間に拝借してきたらしい。その段ボールを持って逃げるようにその場を離れる。いずれにせよ1箱では足りないので、裏へ回って何箱か貰ってくる。我々にとって段ボール箱はとても重要なものだ。1つは、台所セット、そして車から降ろす必要のないものを入れる箱が数箱、食料を入れる箱等々。ニュージーランドの旅行の時も宿に着く度に、いくつかの箱を部屋まで運び入れていたものだ。
宿は、郊外の幹線道路によくあるとの目論見で、都市道3号線を走る。高速道路並の恐ろしく速いスピードに何とかついていく。途中に信号もあり、駐車車両があるにもかかわらず、みんな猛スピードで走っている。大阪あたりと似ているがスピードは比ではない。
大きなショッピングセンターはいくつか見つけたが、宿は1件も見当たらない。結局、車を買ったParramatta rd.に入って、ようやく2件向かい合わせのモーテルを見つける。一方に入って値段を聞くと、1泊$75と$$$なので当然諦める。もう1件はさらに豪華そうなので、値段も高いに決まっている。
再びBackpacker's Guideで宿を探し、電話をかけると、駅の近くの宿が見つかる。詳細な地図がないので道を聞くがとてもわかりにくそう。迷ったらまた電話すると言い残して、電話を切る。案の定、道に迷う。駅の周辺を走り回るが、それらしき通りは見つからない。
駅から、また電話をして、場所を尋ねる。聞いてみると、少し勘違いしていたことに気づく。地図を見ると、Backpacker's前の道がちゃんと出ている。
しばらくして、目的のBackpacker'sが見つかる。車を、近くの路上に停め、チェックイン。荷物を整理して時計を見ると、10時30分を過ぎている。パンにバターを塗っただけの夕食を食べる。
テレビがあったのでつける。ニュージーランドの番組よりも遙かに垢抜けている。さすが大国、と感心する。そうは言っても、日本の10年前の水準にも負けるだろうが・・・。