ひたすらOutbackを走った日

33日目(3月31日)/Renner Springs→Mt. Isa

大陸縦断道路/スチュアート・ハイウェイを離れる

午前9時過ぎ、Renner springsを出発。前日と同様Fridayを見ながら話をする。景色がほとんど変わらないので、外を見ていてもおもしろくない。だが、冷静に考えてみれば素晴らしい景色なのだろう。少なくともこのような景色は日本ではまず見ることができない。

どんどん南下し、Stuart highwayとBarkly highwayの分岐点まで来る。左折しBarkly highwayに出ると、次の目的地であるQLD州の方へ進むことができる。このまま南下しStuart highwayを行くと今まで進んできたSouth Australia州に戻ることになる。この分岐点を左折しQLD州を目指す。町以外では、これまで交差点らしきものはほとんどなかった。長くて揉め事の多かったNorthern Territoryを後にすることを変な形で実感する。
交差点を曲がった後約2時間、Barlly homesteadという場所に着く。ここは、集落とも呼べないほど小さなCommunityだ。ガソリンスタンドがただ1件あるのみだ。レストランと小さなゲームセンターも併設されている。レストランの前に裸足の人お断りと書いてある。とてもおかしな貼り紙だが、アボリジニは裸足の人が多い。
ゲームの前にはアボリジニと思われる子供達が群がっている。ゲームという先進的なものがありながらも人里離れたところで暮らしているアボリジニはどういう人たちなのだろう。
ガソリンスタンドで給油し、数少ない木陰に車を停め昼食をとる。Take awayにもパッとしたものがなかったのでパンとカレーの缶詰を食べる。そして、減り気味のエンジンオイルを継ぎ足す。さすがに走りっぱなしなのでエンジンオイルの減りも早い。気をつけていないとエンジンが焼け付きそうなので怖い。オイルが減るに従ってオーバーヒート気味になるのも不気味だ。

次の町を目指す。次はもうQLD州の町だ。ここからは272kmの間、町が1つもない。出発してすぐ、Warningと書いた大きな警告が見える。 "ここから272kmの間町がありません。十分なガソリンと食料の準備を"と書いてある。272kmというのはこれまで最長だ。
相変わらず変化しない景色に飽きはじめて、彼女は再び本を取り出す。今度は友人がニュージーランドに来たときに一緒に持ってきてもらった本だ。
「眠くなってきた。」というと、彼女が運転を代わってあげると言ってくれた。「時々動物の死体などが落ちているので気を付けて。」と告げ、運転を代わる。運転を代わったとたん、思わず眠りについてしまう。彼女がすぐ寝てしまうというのが何となく理解できた。周囲の景色はなにも変わらないし、なんと言っても長旅の疲れが相当たまっているようだ。

クイーンズランド州に入る

1時間ほどの眠りから目が覚めるとQLD州に入っていた。道がなぜか両側1車線しかない。

片側1車線のアウトバックの道路

間もなくして久しぶりの町Camoowealに着く。相変わらず小さな町だ。でも、どちらへ向かう人もここで給油するためか、人で賑わっている。ガソリンスタンドも列をなしている。
Mobilで給油する。ここから、今日の目的地Mt. Isaまでの188kmまた町が何もないのですれすれまでガソリンを入れる。
町を離れると、再び狭い道が始まる。まるで牧場の中の道だ。両側1車線だが、その分左右の路肩が広い。自分1台が走っているのみなら怖くはないが対向車のことを考えるとスピードもそれほど出せない。対向車が来ると、路肩に半分はみ出して通行しなければならない。相手に自車の存在を知らせるためか最初から半分を路肩にはみ出して走っている車もいる。遠くから見ていても赤茶けた煙を巻き上げているのですぐにわかる。大きなRoad trainは、最初から路肩にはみ出さないと走れないので遠くからでもすぐにわかる。だが、Road trainはひどい土埃を上げるので、すれ違うときはこちらも停まっていないと危ない。すれ違うとき、石などがフロントガラスに当たって、割れてしまうこともあるという。さらに、すれ違った直後は土埃で全く前が見えなくなってしまう。

まるでドリフなどでダイナマイトが爆発するシーンのようだ。窓が閉まっていても思わず咳き込みたくなる。QLD州はお金がないのだろうか。どんな田舎に行っても道の状態が比較的良い日本と、交通量が少ないなら主要道路とは言え1車線にしてしまうオーストラリア、どちらがよいのだろうか。

Mt. Isa

なだらかな山を越えると、工場の煙突が何本も見えてきた。Mt. Isaだ。Mt. Isaは、炭坑の町だ。銅、銀、亜鉛などを採掘しているようで、煙突からは気持ち悪いほどの煙が出ている。そのせいか、空気の匂いが何か違うようだ。日本だったら許されない光景だろう。周りに何もないのが幸いしている。オーストラリアは自然保護、環境保護にうるさいと言われながらもこういう側面も持っている。ニュージーランドでも見たHiltonという名の会社もある。
町の中に入る。僻地の割には家が多い。やはり、炭鉱で働いている人が多いからだろうか。
いつものCaravan park guideで調べたCaravan parkへ行く。Receptionの人が親切で、「Northern territoryから来たなら時計を合わせた?」と聞いてくれた。パンフレットをもらい部屋へ行く。
On site vanの横に各サイト専用のシャワーとトイレの建物が併設されている。これで$30は安い。でも水がまずい。内陸だからやむを得ないのだろう。
スーパーへ行き、買い物をして夕食を作る。
食後シャワーを浴びようとしたら、白いカエルがいた。珍しい。

勉強が苦手なボクの英語日記 ワーホリを終えて

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