美しい泉で泳いだ日

28日目(3月26日)/Elliot→Katherine

彼女が、車を誰かに盗まれる夢を見たと言う。Tow barに紐をつけて引っ張られる夢だったそうだ。心配になってわざわざ外まで出て、車を確認したらしい。それに加えて、エアコンをつけたり消したりしていたので十分な睡眠をとることができなかったようだ。
そのせいか、彼女の用意はスローペースだ。彼女が朝ご飯を食べているうちに、全ての片付けを終えてしまう。
朝8時過ぎ、出発する。彼女は、車の中で、髪をとき、化粧をしている。それが終わったかと思ったら、あっという間に寝込んでしまう。やはりあまりよく眠れなかったようだ。
彼女の目が覚めた後は、"春、好きなもの"というタイトルで話をして盛り上がる。桜→花見→花見団子→みたらし団子、と話が進む。やはり、食べ物の話は尽きない。

蟻塚

外には、背丈ほどまでになった蟻塚が見える。2度ばかり、車を停めて写真を撮る。

蟻塚

天国のような美しい泉Mataranka Hot springsで泳ぐ

Matarankaへ入る。ガイドブックによると、ここMatarankaには、Hot springsがあるらしい。Stuart highwayから離れ、標識に従って車を進める。ガソリンスタンドがあったので給油する。$0.82/lだ。そのガソリンスタンドから奥に、細い道が続いている。Hot springsはその道を入ったところにあるようだが、私有地のようで、どうも入りづらい。"Springsはこちら"、と細い道の方を明示してあったので躊躇いながらも進んで行く。
しばらく行くと、道が開け駐車場に出る。一角に建った小さな売店のようなスーパーで昼食を探す。これといったものがなかったので、Vegetable stew steakの缶詰を買い、車内で昼食をとる。いつものように、片手で蠅を追いながら食べる。Vegetable stew steakは、缶詰の割には美味しい。野菜も以外とたくさん入っている。

食後、更衣室で水着に着替え、Springsの方へ。Mataranka hot springsは、水温34度ということなので温泉というよりは、プールに近いようだ。日差し、空気、共に暑く、空気も湿っているこの天候は、泳ぐには絶好だ。日本の夏を思い起こさせる。
ジャングルのような森の中を、整備された歩道に沿って5分ほど進むと、小川をせき止めた池が見えた。もう先客が池に浸かっている。水は、とても綺麗な青色をしている。岸辺は、石でつくられた階段になっている。そこから徐々に水に入る。部分的に背が届かないところがあったりするが、流れが遅く、幅も狭いので、そう怖くはない。
水中眼鏡をつけ水の中を覗くと、遠くの方に流木が沈んでいるのが見える。魚になった気分で、下流に進む。本当に美しい。彼女が怖がるので、もとの場所まで上がっていく。流れと逆方向に泳ぐので、なかなか前へ進まない。幅2m程度と狭いのでゆっくりゆっくり上がっていくと、そう怖くはない。彼女も大丈夫そうだ。

まさに天国のような美しさ

しかし、それにしても美しい。上を向くと、シダ植物の間から真っ青な空が見える。時折、白い鳥が聞いたこともないような鳴き声をあげながら飛んでいく。
水も文句なく美しい。我々の間を、青い蝶が飛び交う。「本当にここはどこなんだろう。」と彼女と目を合わせて喜ぶ。まるで天国だ。

名残惜しいが、外へ出る。この感動的とさえ言える美しい光景をカメラに収めるため、レンズを覗く。だが、どうしても老夫婦が写真に入ってしまう。邪魔をするのも悪かったので、老夫婦ごと写真に撮る。5分ほどだが、ジャングルの中の歩道を歩く。やはり美しい。日本人らしき女の子とすれ違う。
更衣室でシャワーを浴びて、売店で$3.20の2l入りミネラルウオーターを買い出発する。

Katherine

暑さに耐えながら、北上する。彼女は、再びお休みのようだ。疲れているのだろう。羨ましい、いつでもどこでも寝られる人は。
彼女の目が覚めるとほぼ同時にKatherineの町に到着。久々に町らしい町だ。WoolworthsやRed Loosterなどの懐かしい看板がある。
そのWoolworthsへ入る。久々の、普通のスーパーだ。肉のコーナーには、カンガルー、ワニ、バッファローなどの肉が売られている。美味しいかどうかはわからないが、どれも食べたいような気がする。だが、我々2人では、1パックの肉でも十分だ。迷った末に、カンガルーの肉を選ぶ。
キャンプ場を探す。今回は、久しぶりに町らしい町なのでキャンプ場は1つだけではない。久しぶりに選択の余地がありそうだ。まず1つ目へ行く。中心部から10分ほど行ったところにあるキャンプ場へ入る。中を見せて貰うが、部屋にはキッチンも水道もついてない。BBQセットがあるのみだ。しばらくご飯を食べていないので、キッチンがある部屋を期待していただけに残念だ。だが、おじさんはとても親切で、「他のキャンプ上へ行って、いいところがなければまた戻っておいで。」と言ってくれた。帰り際に、「日本人?」と聞かれる。"yes."と答えると、小さなBookletを差し出してきた。車へ戻って読むと、キリスト教の勧誘の本だった。
続いて、町を横切って反対側にあるキャンプ場へ行く。牧場や小川、ジャングルを越え、20分ほどで着く。今度は、やたら大きなキャンプ場だ。受付を済ませると、おばちゃんが、「後についておいで。」とスクーターに乗り走りだした。受付から、遙か遠く離れたところにあるOn site vanがこの日の宿だ。寂しいくらい広大な芝地に数基のOn site vanが建っている。
まず部屋に入る。シンクの中で黒いものが動いているのが見える。ゴキブリだ。Fly sprayを取り出し、シンクの中、部屋の隅、とありとあらゆる所にスプレーする。5分くらいたった頃にようやく入る。
早速料理に取りかかる。キッチンがとても狭い。冷蔵庫からは、牛乳の腐ったようなにおいがする。開けてみると、全然冷えていない。この冷蔵庫は珍しく、ガス式のようだ。明日は、冷たい水にはありつけそうにもない。
カンガルーの肉を焼いて食べる。あまりにも肉が軟らかいので、焼けているのか焼けていないのかさっぱりわからない。

勉強が苦手なボクの英語日記 ワーホリを終えて

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