メルボルン市内を観光した日
11日目(3月9日)/Melbourne
8時30分にチェックアウト。町を観光することにする。車をビジネス街の裏通り、Little
Collins st.に停める。"Little"と名が付くだけあってとても幅員が狭い。駐車スペースはほとんどの通りに確保されているが一度車を停めてしまうと、車1 台通るのがやっとというほど狭い。日本の裏通りのようだ。道の両脇にはビルが建ち並ぶ。Melbourneは、オーストラリアのビジネスの中心といわれているだけあってオフィスビルが多い。
町中へ来て気づいたが、標識がSydneyとは違う。駐車可能区間、時間を示す標識がとてもややこしい。
情報収集に向かう。ビクトリア州の政府観光局を見つけたので入る。いくつかの資料があったが、Accommodation guideなどの役立つものはあまり多くない。「州の自動車連盟であるRACVへ行くと、もっとたくさんの情報が貰える。」と教えてくれたので場所を聞く。後で是非立ち寄りたい。
メルボルンのデパート
大丸メルボルン
中心街へ向かう。ここMelbourneで一番の大きなデパートは何と日本の大丸。"DAIMARU"というロゴがビルの前に誇らしげに輝いている。円錐形の特徴的な建物がある。日本の建築家黒川紀章の設計だそうだ。円錐の中には、古い何とビルが1つ、すっぽりと収まっている。柱がとても太い。日本人の設計だからだろうか。
店内は日本のデパートとほとんど同じ。店員はオーストラリアの人が多いけど、日本人も働いている。食品売場には今まで見たどの日本食の店よりもたくさんの食品が売られている。しばらく日本を離れていたせいか、見たこともないようなお菓子も売られている。酒屋には日本酒が売られている。
上へのエスカレーターに乗る。エスカレーター横にはコンピューターの店内案内がある。日本ではしょっちゅう見ていたので気に留めたこともなかったが、久々の
日本的なものに目を取られてしまう。
上の方のフロアーには、サンリオの専門店や民芸品店、着物屋まである。
もちろん、大丸のみではなく、Country roadやEspritなどのテナントも入っている。客も、日本人ばかりではなく、オーストラリアの人達も多い。外資系デパートの割にすっかり市民権を得ているようだ。日本ではなかなかこういうわけにはいかないだろう。
(※大丸オーストラリア・メルボルン店は撤退済み)
Myer
続いて、隣接のデパートMyerへ。どちらかというとファッションビルのような印象を受ける。F1グッズのコーナーは人が群がっている。各々の店にもチェッカーフラッグやF1の絵が掲げられ、お祭りムードになっている。しかし、一歩外へ出ると、人々は普段と変わらない暮らしをしているように見えて、不思議だ。
RACV
政府観光局で教えて貰ったRACVへ行く。ニュージーランドの自動車連盟である、AAのカードを見せると、会員価格でAccommodation guideが買えるそうだ。オートキャンプ場ガイドもある。どちらも1cmくらいの厚さがあり、ビクトリア州だけではなく、オーストラリア全土の情報が詰まっている。この2つを両方とも求めることにする。他にMelbourneの無料地図を貰った。受け付けの人は片言の日本語が話せるようで、「ちょっと待ってください。」と日本語で話しかけられた。待っているとわざわざ日本語の無料ガイドまでもくれた。とても親切だ。
メルボルンの市内を観光
市内観光へ向かう。古い建物が至る所に見られる。
いちいち写真を撮ることができないほどたくさんの古い建物がある。SydneyやChristchurchとは若干テイストが違う。言葉では違いをうまく表現できないが、あえて言えば、Melbourne
はChristchurchなどに比べて大きな街にしかないような建物が多くある。
川岸の方へ向かう。対岸にはカフェなどが見える。大きな橋がいくつも架かっている。
これまで住んでいたAucklandには河川がなかったのでなんだか懐かしい。
そういえば、ChristchurchやSydneyにも大きな河川はない。都市は河川流域のみに発達していると言うわけではないようだ。
続いて徒歩でChinatownへ向かう。100mくらいに渡って中華料理のレストランや食材店などが続く。肉屋や魚屋は、思ったほど多くない。
Target, Dymocks buildingの中のフードコートで昼食をとる。Asian foodの店でChiken curry and
riceとRice noodleを頼む。カレーの方は肉がとてもおいしい。Noodleは、とても薄味で少々物足りない。中に入っていたFish
ballは魚肉ソーセージの味がした。
外に出て、再び歩き出す。Visitor informationを見つけたので入ってみる。F1のサーキット場までの道順が入った地図を貰う。ビクトリア州の観光地のカラーパンフレットがとても綺麗だったので、これもついでに貰う。
サーキットへの行き方がわからなかったので受け付けの人に聞く。開催地は中心部から南東方向へトラム約10分のAlbert parkにあるそうだ。すぐ近くの駅からサーキット行きのトラムが出ている。しかも今日と明日は、サーキット行きのトラムはすべて無料なのだそうだ。喜んで駅まで行く。
トラムの駅は日本の路面電車と同様道路の真ん中にある。間もなく、黄色と緑のツートンカラーをしたトラムがやってきたので乗り込む。
運転手の席は鉄格子で囲まれている。防犯上の理由によるものだと思うが、なんだか不気味だ。
Melbourne駅、Art galleryなどの美しい建物が目の前を通り過ぎていく。Gate 5の駅、6,7,となる度に人が降りていく。Gate
8に着いた頃にはもうほとんど人が乗っていない。すぐに降りて、急ぎ足でサーキットの方に向かう。
チケットブースらしきものがあったので覗いてみると入場料$54と書いてある。公道サーキットなのでただだと思いこんでいただけに少し残念。明日の決勝グランプリを楽しみにしてこの場を離れる。
ホテルでトラブル
予約してあった宿が満室
中心街に戻ってあらかじめ予約してあったホテルを探す。わりと街の真ん中で見つかったのでチェックインしようと受け付けへ行く。1階は酒屋になっている。「予約してあるのですが。」と尋ねると、名簿も全然探そうとせず、「今日は満室だ。」という。何度聞いても満室だという一点張り。古くて汚い建物だったので良かったのかもしれないが怒りが収まらない。このような経営をしているホテルが日本にはあるだろうか。いや、日本であるかどうか以前に、どこの国においてもこのような態度をとることは許すべきではないのではないだろうか。
気分が実に悪い。今まで宿泊地はあると思っていたのに。この時間から宿を探すのは大変だ。明日はF1の決勝、どこも一杯に決まっている。そう考えると頭が痛くなる。
気を取り直して別の宿へ
買ったばかりのAccommodation guideでモーターキャンプを探す。大都市だけあって、どこもかなり街の中心から外れている。そんなことを考えていても見つからないので、車の近くの電話ボックスへ向かいとにかく電話でVacancyをうかがってみる。3件目で、日曜日までの特別料金$50の宿を見つける。
電話ボックスのあたりはビジネス街でオフィスビルが建ち並んでいる。土曜日なので閑散としている。平日はさぞかし賑やかなのだろう。
肝心の場所を地図で探すが見つからない。凄く離れた所なのではと思い広域図を広げるがどこにも見つからない。よくよく見ると、中心部からそんなに離れていない場所だった。車を進めるが都会なので道が複雑に入り組んでいて分かりにくい。中心地から南西方向だと書いてあるにもかかわらず、間違えて南東方向へ進んでしまう。
電話で予約を取ってから1時間、ようやく宿を見つける。場所はサーキットから湾を隔てた対岸。工業団地の中のような大きく交通量の少ない通りに面している。
受け付けへ入る。とても親切な人が応対してくれる。月曜日までの宿を押さえ、火曜日以降は?マークにしておいてもらう。
部屋は、On site vanとキャビンの中間のような建物。大型トラックの荷台部分のようでもある。中はキッチン、冷蔵庫、シャワー、便所付き。しかも、リビングの他にベッドルームまである。すっかり満足し、今日はおいしいものをつくるぞと意気込んで買い物へと向かう。
ところが一向にスーパーは見つからない。どれだけ走ってもなぜだかスーパーは見当たらない。せっかく見つけても閉まっている店ばかり。だんだん苛立ってきて気分が悪くなる。1時間ほど走り回り、焦りと苛立ちで怒りがこみ上げる。悪い癖だ。もう少し温厚にならなければ。1人で生活しているわけではないので迷惑がかかる。
ついに小さな商店を見つけ、卵などを買う。帰りはわりと早く戻ることができた。
夕食を終え、床につく。だんだんひんやりとしてくる。建物の壁が非常に薄いので外と同じくらいに中も冷えているようだ。寝袋に入っていてもとても寒い。もう夏は終わり秋が来ているようだ。AucklandもSydneyも夏だったので不思議だ。おそらくかなり南に来ているのだろう。
Christchurchももうきっと秋なのだろう。