無線学校を見た日

41日目(4月8日)/Cairns

Royal flying doctor service

ガイドブックに掲載されていて、兼ねてから興味があったRoyal flying doctor service visitor centreへ行く。Flying doctorは、医者のいないような遠隔地での一定水準医療を確保するために、緊急の措置が必要な患者が現れた場合、主要都市から医者が飛行機で現場へ向かい、機内で応急処置を施して都市の病院まで輸送するサービスだ。ごく僅かしか人が住んでいない地域が多いオーストラリアらしいサービスだ。
地図を頼りにCairnsからかなり北上する。住宅地の中へ入ったので一瞬迷いそうになったが、わりとすんなり辿り着く。Officeが閉まっていたので見ることができないのでは、と心配したがVisitor centreは開いていた。$5の入場料を払い中へ入る。

無線学校

Service centreは無線学校も併設している。無線学校とは、遠隔地の子供たちに教育を受けさせるために無線で授業を行っている学校のことだ。子供は1日1回、自宅にある無線機に向かって授業を受ける。先生はこの建物の中で無線機に向かって授業を行い、無線を通してその音声を砂漠地帯の過疎地域の子供に伝える仕組みになっている。
中学校の頃、地理の授業でこの無線学校というものを習ったが、まさかそれを目の当たりにできるとは夢にも思わなかった。
この学校には300人の生徒と5人の先生がおり、1日に30分無線で授業を行うこととなっている。授業後は各自、自宅で復習をしたり絵を描いたりするそうだ。そして年に1回、生徒全員がCairnsに集まりCampや運動会などの活動を行い交流を深めるということだ。
この日は残念ながら学校は休みだったが、無線機のある部屋には生徒が描いた絵が飾られていた。

ドクター・サービス

一方のDoctor serviceの方は係の人とビデオによる丁寧な説明のおかげでたくさんの知識を得ることができた。
Flying doctor serviceは巡回医療サービスと緊急医療サービスの2つに分かれている。巡回医療サービスは1週間に4回、日の出から日没まで各地を転々と回り住民の健康診断にあたるサービスで、1つの地域に少なくとも2ヶ月に1回は訪れることになっている。この巡回医療サービスで異常が認められた場合は、近くの都市まで病人を移送する。
また、集落単位ごとに管理人がMedical boxという救急箱を持っており、薬で治療できる場合は、Officeから無線で箱の中のどの段のどの薬をどれだけ処方すればよいか伝える。患者は飲んだ薬と病状を記録して、次回巡回医療サービスが訪れたときに記録を医者に診せ、診断してもらう。そして、富山の薬売りのように不足している薬を補充していく。救急箱には処方が必要な薬が入れられているので、普段は厳重に管理されており開けられることはない。
急病人が現れた場合は、緊急医療サービスの登場となる。まず、集落の管理人がOfficeに無線で急病人が出た旨を連絡する。直ちに飛行機で患者のいる場所へ飛び立つが、応急措置が必要な場合は飛行機の上からでも管理人に措置方法を指示し続ける。病気は不意に訪れるものなので天候状態が芳しくないときや夜中など飛行機運航に支障がありそうなときでも、サービスは現場へ飛び立つ。ビデオの中でも真っ暗な荒野の中に着陸していた。パイロットは、「満月の夜は空が美しくて飛んでいて気持ちがいい。」と余裕の発言をしていた。
このFlying doctor serviceは、1928年、現在の$20紙幣にも登場するJohn Lynという人が考案し、Chatwellという町から広まった。そして1930年代にはオーストラリアのほぼ全土でサービスが行われるようになった。最初は足回しの無線機とグライダーのような飛行機が主流だった。
現在ではサービスは州ごとにより管轄されており、連邦議会が1/4を助成している。残りはOutbackに住む人々やアボリジニ、企業からの寄付により賄われている。そして、1日当たり平均で3件の依頼があるそうだ。
最後にビデオは、「Outbackに住んでいる人は質素な暮らしをしている。自分たちの生活に本当に必要なものはないかということがよく見えてくる。」という印象的な言葉で締めくくられていた。
ビデオが終わると、観賞していた客が全員で庭の方へ移動する。庭には、過去に実際に使用されていたという緊急医療サービスの飛行機が展示されている。思ったよりも小さい飛行機でサービスを行っていたようだ。この飛行機を写真に撮る。さらに写真を撮ろうと思ったが、カメラが動かない。いつもとは異なりフィルムを巻き戻すことすらできない。

ショッピング

カメラの調子を見てもらう

彼女の提案で、City centreへ戻りカメラ屋を探して相談する。何件かのカメラ屋を見つけるが、いずれも閉まっている。3件目のカメラ屋でお願いすると、女っぽい口調の男の人が出てきて、「バッテリーを買えたら直るのではないか。」と言いかわりの電池を持ってきて試してくれたが、やはり直らない。結局、真っ黒な袋の中にカメラを入れてフィルムを出し、手で巻き戻してくれた。そして元の電池を入れると、カメラは元に戻った。不思議だ。
市内をさっと車で流す。町外れに近い場所で、彼女が前回ここへ来たときに泊まったホテルを見つける。続いて前日と同じく、Pierへ。

洋服を買う

彼女が、Cairnsらしい魚のT-shirtsが欲しいと言うのでついて回る。最初は良かったが次第に飽きてくる。終わりそうにないので自分の洋服を見に行く。新しいジーンズが欲しかったのでカジュアルな店に入る。Westcoというオーストラリアブランドが一番安いので気に入る。どうせ知った人も1人もいないし、また汚れるに決まっているからしばらくは、洋服は安価なもので十分だ。
やがて、T-shirtsを買った彼女が店に現れる。2人で品定めをしていると、店の人が、丈が3種類設定されていて裾直しはあまり必要がないことを教えてくれる。裾直しの時間を最も心配していただけに一安心。だが、足の長い人が多いオーストラリアで丈があうものがあるのだろうか。一応、気に入ったものを試着してみる。幸い、丈はちょうど良い。これなら裾直しの必要もない。だが、色がいまいち気に食わない。
他の店のものもみようと店を出るが、Americaブランドのジーンズは高い。最初に見たWestcoの$40.20は破格値だ。結局、元の店へ戻り Westcoのものを買う。洋服を買うのは実に久しぶりだ。

リゾートライフを楽しむ

Caravan parkへ戻って昼食をとる。昼食後は、Caravan park内のレクリェーション施設で遊ぶことにする。

まずは、パットゴルフから始める。Receptionで$5のDepositを払い、コースへ行く。コースと言っても日本のパットゴルフのように綺麗に整備されているわけではなく、はげかかった芝地に穴が開いているシンプルなものだ。コースもとても荒れている。だが、途中に無茶な障害物があったりしておもしろい。
最初からいきなりOB。その後も、ブッシュにたたき込んだりして結果はさんざん。いざカップに入れようとすると、カップの回りが雨により沈んでいて、カップのみが浮き出ていてなかなか入らなかったりする。あまりに無茶なコースなので逆におもしろい。ワイワイ言いながら楽しむ。2ラウンドして、結果は1 対1の引き分け。

次はテニスをする。彼女が最もやりたがっていたスポーツだ。そういえば、テニスなんて長らくやっていない。料金は1時間当たり$10だ。 Receptionでラケット2本とボール3個を借りる。
始めると同時に汗が吹き出る。時刻は2時だ。最も暑い時間だ。久しぶりなのでなかなかうまくいかない。彼女の指導を仰ぎながら進めるが、どうしてもボールが下の方へ行ってしまい、なかなかラリーが続かない。それでも、不思議なことに他の人が見に来たときは少しはラリーができる。

1時間のテニスの後、プールへ向かう。親子連れや子供が多い。オーストラリアのファミリーはこんなところで日がな1日のんびりとするのが好きだ。
やや日が陰り気味になってきて若干寒いが、入れないことはない。Salt waterのプールと聞いていたがそれほどしょっぱくはなく目にしみるほどではない。Mossmanのプールとは異なり、ここは遊びのプールだ。潜るのが苦手な彼女に潜水の仕方を教える。潜ることができないとGreat barrier reefでの楽しみも半減するだろう。
最初はなかなかうまくいかなかったが次第にコツを覚えて、最終的には何とか潜ることができるようになった。

Night market

プールから上がり、シャワー、夕食をささっと済ませる。夜はCity centreで行われているというNight marketへ向かう。
空き地に狭々と露店が並んでいる。だが、規模の方はかなり小さく、特に見るべきものもない。続いて、City centreを見て回る。さすがに観光地だけあって夜でもとても賑やかだ。Main streetであるEsplanadeはたくさんのレストランが建ち並び、人でごった返している。海辺の街だけあって、シーフードレストランが多い。そして、一部はオープンカフェ状になっており、ビーチパラソルといすが並んでいて、みんな楽しそうにワインを飲んだり、食事をしたりしている。
シーフードレストランは多いが、一方で市街には、なぜか魚屋はない。"外食では食べるが家で料理してまでは食べない。"魚はそんな料理なのだろうか。

たくさんのレストランに混ざって、安宿が何件か並んでいる。いわゆるBack packersと言うやつだ。やはり、Back packersの前は特に若者が多い。
Caravan parkへ戻る。明日はReef cruiseだ。空が気になり、外へ出て上を見る。とても楽しみだが、天気が心配だ。少しの雲があるだけでも不安になる。天気予報によると、明日は朝、少し雨が降るかもしれないが後は終日晴れるそうだ。だが、朝に雨が降ってしまうと水が濁ってしまう。ただでさえ、雨期の直後で水が濁っているかもしれないと言うのに、雨が降ってしまっては水中を見通すことができなくなってしまうのではないだろうか。不安と、期待が交錯する。

勉強が苦手なボクの英語日記 ワーホリを終えて

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