コアラと対面した日
44日目(4月11日)/Mackay→Gladstone
まだ寝ている間に彼女が弁当用のご飯を炊いてくれていた。ゆっくり起きて9時30分頃Caravan parkを出る。
まず、中継点であるRock Hamptonを目指す。地図から推測するに、それなりに大きな町のようだ。見所はあるだろうか。
大きな川を何度も渡る。これまでに見られなかった光景だ。しかも川の周辺には自然林が延々と続いているところもある。
相変わらず車の流れは遅い。昨日に続き軍用車が連なって走っており、なかなか追い抜くことができない。
追い抜いたかと思えば、また遅い車。40km/hという超低速で走っている。見たこと無いほどオンボロのVanを牽引している。Vanのタイヤが自転車のように細くゆらゆら揺れながら低速でのんびりと走っている。おかげで後に続く車も低速走行を強いられる。対向車が多いため、追い越すタイミングもなかなかつかむことができない。
追い越すときにその車を見ると牽引している車の方も半端じゃないほどぼろかった。
宝石の街!!
彼女が地図とガイドブックを見ていておもしろい場所を発見する。Rockhamptonから300km程西へ行ったところにEmeraldとか Sapphire等という町があり、近くのMineで採掘権を買い、道具を借りて自分でエメラルドやサファイアを採掘することができるそうだ。オーストラリアならではのとても魅力的なアトラクションだが、何しろ300kmも離れているので1泊あるいは2泊がかりだ。とても魅力的だが遠いのでやめる。
Rockhampton
Rockhamptonの町に到着。入ったなりに大きなMallを見つける。Big fresh,Woolworths, Coles,K-mart,
Big-Wが集中して並んでいる。早速昼食を買いに中へ入る。
Big freshで昼食用にSeafood saladとChickenとニシンの塩漬けを買う。ニシンの塩漬けはイギリス料理でパンなどに挟んで食べるものだ。ニュージーランドの北島で何度か見たことがある。
駐車場へ行き、昼食を食べる。ニシンはかなり塩くどく、とても食べられるものではない。日本によくある、ニシンのぬか漬けよりもさらに塩辛い。ニシン1
匹で茶碗10杯以上のご飯が食べられそうだ。それにしてもイギリス人がこんな生臭い魚を食べるのはとても意外だ。
ロックハンプトン・動植物園
昼食後、市内にある動物園と植物園が一帯となった公園を見る。まず、植物園の方へ。
Rockhamptonは鹿児島県の指南市と姉妹都市なのでここには日本庭園がある。その日本庭園を探しているとあったのは一番奥の奥。サボテンや南国植物が咲いているRock
gardenの横を通り抜けてたどり着く。四阿がコンクリート造りでいまいちだ。滝や流れ、池があるものの日本庭園とはやはり趣が少し違う。
続いて動物園の方へ行く。こちらも植物園同様、無料だ。動物園に入るのはオーストラリアでははじめてだ。
入ると柵の中にCasowarry(火喰鳥)が間近にいた。背の高さが1m位で、足が20cm程ありとても大きい。頭のてっぺんには鶏冠があり、首は青と赤のグラデーションだ。他の場所は全体的に黒っぽい。
次は、たくさんのオオムがいるコーナー。そして餌付けされているのか、あたり一面にロリキートと呼ばれるオウムが飛んでいる。慣れているようで、我々の上空すれすれを飛び、間近の木や柵の上に止まる。赤や黄色、青のとても妖しい色をしている。これらが全て飼育ではなく、実際に空を飛んでいるのだからすごい。
次の柵にはEmuがいた。そして、鳥のコーナーが終わると、ワニだ。Kakadu national parkでも見た、人をも食べるSalt waterと淡水に棲む温厚なFresh
waterが1匹ずつ飼われている。
次はいよいよお待ちかねのコアラだ。だが、コアラの棲んでいる場所へは3時にならないと入れない。30分程なので待つことにする。待っている間に雨が降るが、軒下で雨宿りする。
3時少し過ぎ、管理のおじさんがロリキートに餌をあげながら登場。
コアラと対面
コアラ舎の鍵を開ける。 Koala walkと呼ばれる園路に一番乗りで入る。高さ1m程のお立ち台のような所に登るとユーカリの木にぼーっとしたコアラがぶら下がっている。よいアングルを選定し、写真を撮る。
動きが鈍く、起きているのか寝ているのか分からないほどだ。他の木にもコアラがいて全部で4匹ほど見ることができた。だがみんなが言うほどかわいくないような気がする。彼女に聞くと、かわいいものもそうでないものもいて、大きな動物園で観光用に抱かせてもらえるものは選りすぐりのかわいいものばかりだそうだ。
コアラ舎から出たところに野鳥のドーム状の金網の中に野鳥が放し飼いにされている。真っ赤なオウムやTurkey等が飛んでいるのが見える。
これだけ見られて無料なのだから得をした気分だ。満足しつつ、今日の宿泊予定地であるGladstoneへ向かう。
Gladstone
GladstoneはHeron
islandへの起点となる港がある町だ。まずVisitor informationで地図とGeneral informationをもらいBeach近くのCaravan
parkへCheck inする。静かな住宅街に囲まれたこじんまりとしたCaravan
parkだ。Cabinの前に寝転がって本を読んでいる人などがいる。
荷物を置いた後、買い物のためにCity centreへ向かう。臨海地帯の工場が密集した地域を駆け抜けCity centreへ行くが小さな店ばかりで寂れた感じがする。郊外に店はないかと思い車を走らせると、City
centreの規模からは想像もできないような大きなShopping centreを見つける。K-mart, Big-W, Coles Woolworthが建ち並び、駐車場には一体どこから来たのだろうと首を傾げたくなるくらいたくさんの車が停まっている。しかし、なぜColes,
Woolworthの二大スーパーは同じ敷地内に店舗を構えるのだろう。まあ、これだけ何でも揃っているのだから普段の買い物もCity centreで行う必要性は感じられない。City
centreが寂れてしまうのは無理もない。きっと日本の大店法のような規制がないか規制が緩いのだろう。日本の仕組みと、オーストラリアの仕組み、どちらがよいとは一概には言えないが、我々のような車を持っていて交通手段が制約されていない消費者にとっては、こちらのシステムの方がよいものが安く買うことができるなどメリットが大きいのではないだろうか。
スーパーで買った食材を宿に持ち帰り夕食をつくる。今日は酢豚だ。