ケアンズ観光の日
40日目(4月7日)/Mossman→Cairns
朝とても眠い。彼女が荷物を車に乗せているときにやっと目覚める。どうしても早くCheckoutしてしまいたかったので早く片付けをしたそうだ。
Checkoutの際、鍵が壊れていることを言おうかと思ったが、Receptionの人が妙にご機嫌で、「Reefにはもう行ったの?」とか、「Reefに行くならどこどこのボートは安くて良いよ。」とか、親切だったので言い出せなかった。
Kuranda
Cairnsの方を目指す。まず、Cairns北部のキュランダという観光街に寄る。ここも彼女は、以前にオーストラリアに来たときに見たそうだ。
Cairnsへはこれまで進んできた道を逆に戻ることになる。再び山道だ。霧がかかっていたり雨になったりで状況は悪い。おまけに交通量がやたらに多い。
Kurandaに到着。まずは、名物だというFlea marketから見て回ることにする。Flea marketの周辺は車でごった返している。これまでの観光地にはあり得なかった光景だ。町外れの公園の脇に車を停め500mほど歩いてMarketの方へ向かう。
急な坂道に所狭しとたくさんの店が並んでいる。T-shirtsや絵などのお土産物が多い。丸太を半割りにして中を刳り抜いた器が時に目にとまった。全く同様のものがニュージーランドでもよく売られていたが、こちらの方が断然安い。木が違うのだろうか。ニュージーランドのものはNativeの木を使用していたのだが、こちらのものはどうなのだろうか。オーストラリアに関してはNativeの木の知識がないのでよくわからない。物自体の質はニュージーランドの方が高質だと彼女は言う。Marketの中には、オーストラリアらしい派手な熱帯育ちの鳥を見せる野鳥園や動物園までもがある。野鳥園は$7と高いし、これまでも、これからも鳥はたくさん見るだろうと言うことで中には入らないことにする。彼女によると、野鳥園も動物園も以前来たときはなかったものなのだそうだ。2年前もやっていたというアボリジニダンスも行われていた。
Baron falls
続いては、Kurandaの街から車で5分の所にあるBaron fallsという滝を見に行く。駐車場から遊歩道へ入るとジャングルとなっており、急な階段を下りていくと急に目の前が開ける。前が展望デッキになっているが、その前を線路が横切っている。他の人たちと同じように線路を渡ると、デッキの向こう側は崖になっており滝が見える。
キュランダ観光鉄道
滝を見ていると、先程渡った線路に列車が来て我々の目の前に停まる。
あれよあれよという間に大量の人が降りて来る。この鉄道はキュランダ観光鉄道といい、この場所もLookoutの1つになっているそうだ。観光列車らしく、車両の窓は簡単に全開にすることができる。遮るものがなく見晴らしが良さそうだ。こんな危ない列車は日本にはあり得ない。手を伸ばすとひかれてしまいそうだ。自由な国柄が羨ましい。
列車が停まったのは我々の本当に目の前で、ここに来るまでに歩いてきた道は遮られてしまった。しばしの間足止めを食らうことになる。
列車の乗客には日本人が比較的多い。さすがに観光地らしい場所で日本人がいないことはない。日本人に会うのは、"前回の観光地らしい観光地"、
Ayer's rock以来だ。たくさんの新婚カップルらしき人が写真を取りあっている。
そうこうしているうちに汽笛がボォーッとなり乗客はみんな列車に乗り始める。そうかと思うと今度は雨が降り出す。列車の乗客は大急ぎで乗り込むが、我々帰路が絶たれているので列車が発車しない限り帰ることはできない。雨はますますひどくなり、デッキにあるシェルターで雨宿りをする羽目になる。
列車に乗り込んだ客は次々に窓を閉め、快適な旅に戻っていく。13両もある列車がのろりくらりと去っていく。しばらく待っていたが、雨が一向にやまないので走って車まで戻る。服はびしょびしょになり髪の毛からも滴が落ちてくる始末。列車のせいでひどい目にあった。
リゾートキャラバンパークにチェックイン
車に乗り込み、Cairnsへ向かう。Cairnsまではもう27kmだ。霧の立ちこめたくねくねの道を走る。やがて往路で見た日本語の電光掲示板やRed
roosterなが見えるようになり、Cairnsの街に到着する。
Shopping centreの駐車場か何かで弁当でも食べようかと思っていたが、予約していたCaravan parkがすぐ近くだったのでそのままCheck
inする。
予約を確認すると、サービスの説明があった。30mプール、テニスコート、パットゴルフ、バスケットボールコートなど何でもある。加えて無料ビデオの上映なんかも毎晩やっているらしい。これほどまでのCaravan
parkもはじめてだ。さすがリゾート地だ。2週間ほど滞在していろんなことができればさぞかし楽しいだろうが、それほどまでの金銭的、時間的余裕は今の我々にはない。滞在中だけでも存分に楽しもう。
Receptionistはニュージーランド出身なのだそうだ。彼女が被っていたニュージーランドの帽子を指さして、「ニュージーランドに行ったの?」と聞く。「住んでいた。」と答えると、「Mt.
Cookは行ったの。」とか、「North islandとSouth islandは全然違う。」とか親しげに話しかけてくる。懐かしい話で盛り上がる。
綺麗なCabinにCheck in。荷物を運び入れる。久々にテレビ付きだ。もちろん冷蔵庫もある。有料だがエアコンもある。
荷物を運び入れたら、昼食時間をとっくに過ぎていたので昨日の夕食の残りのカレーを温めて食べる。
ショッピングセンターへ
昼食後、早速City centreへ向かう。雨が降っていてReefへのクルーズへ行けないせいか、街はたくさんの人で溢れている。車を停める場所すらなかなか見つからない。街を少しはずれると、大水のためか公園と横の道路がびしょびしょになっており通行止めになっている。
Wharf st.という道に路上駐車できる場所を見つけたので駐車する。Wharfの近くにあるPierというShopping centreに入る。外観はピンク色でかなり大きく、見るからにたくさんの店が入っていそうだ。
相変わらず、クラフトの店やT-shirtsの店などが多い。彼女が地名の入ったT-shirtsがかわいいと言っているが、地名入りはどうも恥ずかしい。彼女のお気に入りは魚のT-shirts、鳥のT-shirts。値段は$30前後。
EspritやCountry Roadなどの店も久々に見る。観光地らしく、絵を売っている店もある。ギャラリー風の店で安いものでは$35のReefの魚の姿を描いたものから、値の張るものでは$1,400のイルカの絵を描いたものなど様々だ。
お土産物屋もずいぶんたくさんある。他に、Reefへのクルーズの代理店も入っている。パンフレットがたくさん置いてあったのでいくつかもらい、どのツアーでReefへ行くか持ち帰って比較検討することにする。店の前には海水魚の水槽が置かれており好奇心を擽る。こんな魚と泳げるのかと思うと誰でも早く行きたくなるだろう。
帰ろうと外へ出ると大雨となっている。2,3歩歩き出したがすぐにびしょぬれになる。同じように帰るに帰れない人がたくさん入り口にたまっている。小降りになるまで待とうということで中に戻り本屋で時間をつぶす。Reefの生き物やBush
turkeyなどこの辺りの生物の簡単な予備知識をつける。
しばらく経ってから外を見るが相変わらず雨は降り続いている。彼女に車を取りに行ってもらって迎えに来てもらうことにする。
続いて食料を買い込む。長い間、Outbackや多い中を旅していたので食料が減りつつある。米、醤油、油、ジャガイモ、タマネギ、挙げるときりがない。まず市内のWoolworthsへ。
さすがに日本人が多い。ワーキングホリデーの人たちだろう。日本語があちこちから聞こえてくる。Christchurchと同様で、絶対的人口が少なく狭いからなおさら日本人の存在が目立つのだろう。Sydneyの方が日本人は多いのだろうが、他人種も多く、市街があまりにも大きいのでここまでたくさんの日本人と遭遇することはなかった。
久々の大型スーパーマーケットなので楽しく買い物をする。しかしこれでは飽きたらずに合計で3件のスーパーマーケットを梯子する。さすがに彼女は不満そうだ。
ケアンズの過去と今
Caravan parkに戻り、夕食をつくる。メニューはスーパーで買ったPerchの塩焼きと鶏肉のトマトソース煮。久々の魚料理に満足する。
食後、Shopping centreでもらって来たReef cruiseのツアーのパンフレットを見ながらどのツアーがよいか検討する。ツアーは大別して2種類に分かれており、$100以上する高価なものか、$30程度のBudget
tourのどちらかだ。高い方はツアー客向け、安い方はBudget traveller若しくはDiver向けといったところだろう。高いものは日本郵船経営など日本資本が絡んでいるものが多い。日本人は世界中にこのような形で進出しているのだろうか。
こちらへ来てから日本語のFree paperで読んだことがある。Cairnsはほんの20年位前までは砂糖生産が唯一の産業の小さな町だったそうだ。それが当時の市長が周囲の反対を押し切り国際空港を造ったことによって、日本をはじめとする世界中からの観光客が押し寄せる町となったようだ。空港建設前にはどのような町だったかは知らないが、今は大きなホテルがいくつも建っており、町も活気で溢れている。空港建設もそうだろうが、巧みなマーケティングも背景にあったのではなかろうか。そうでなければGreat
barrier reef以外にこれと行った見所もない町がこれほど有名になりこれほどの観光客が押し寄せるとも思えない。しかも、そのGreat
barrier reefも町からはかなり離れており、Cairnsの町そのものには海水浴場すらない。近郊の海はいずれも干潟状になっており泳げる状態ではない。
それが今や人気の観光地となっているから不思議だ。日本人や華僑をはじめとする多くのアジア人が住み着くようになったとか、犯罪率が高くなり治安も悪くなったなどの陰の部分もあるだろうが、大して産業もなかった町にこれだけの観光客が押し寄せるということは、光の部分も大きいのではないだろうか。
シュノーケリングツアーの検討
ところで、Mission beachでDunk islandへ行っているので、島巡りが主体でシュノーケルはおまけというツアーは我々にはあわない。だが、運の悪いことに大概のツアーではどこかの島へ行くことになっている。シュノーケルのみができるツアーというのは、安価なツアーにはあるが、高価なものの中にはほとんどない。「Budget tourでは料理が心配だ、せっかくここまで来たのだからたまにはリッチに行きたい。」と彼女が言うので、高級ツアーの中でシュノーケリングのみとなっているツアーを利用することに決める。