はじめての長距離ドライブの日

8日目(3月6日)/Sydney→Canberra

シドニー

フィッシュマーケット

色々あって長居してしまったSydneyからついに離れる。その前に、前日十分に見られなかったFish marketへ立ち寄る。

まだ9時過ぎなので、市場にはたくさんの車がいる。買い出しの人もたくさんいる。
Reef fishと総称される、珊瑚礁に棲む魚、巨大なMud clubやSwim clubという蟹などオーストラリア独特の魚が売られている。Mud clubは、$13/kgと大変安いので食べたかったが、今日は出発の日なのでもう遅い。
ニュージーランドの魚屋に比べてどれも新鮮で、私たちが日常食べ慣れている鯖や、鰺などの魚も売られている。Sydneyに暮らしている日本人は、少なくとも魚に関しては、我慢を強いられることは少なそうだ。
魚屋に混ざって、寿司屋、アジア食料品店なども見られる。

ちょっとしたトラブル

最後に中心街であるWilliam st.を通りたいという彼女のナビゲーターで車を進めると、間違えてHarbour bridgeに乗ってしまう。渡った後にすぐに降りるが、道に迷ってしまう。何とか現在地を発見し、キャンベラへの道、都市道1号線に乗る。 Toysursを横目に見ながら、滑走路の下を潜る。
途中で給油する。店員に、「ガソリンタンクの蓋を買いたいのだがこの近くにカー用品店はないか。」と聞くと、「ガソリンタンクの蓋ならうちにもいくつかあるから、サイズが合うやつがあれば売ってあげるよ。」と親切に言ってくれた。その中の1つの蓋がサイズちょうどだったので求めることにする。やはり、これも誰かの忘れ物なのだろうか。そして、Coronaの蓋もこうやって誰かの手に渡っているのだろうか。
都市道1号線を離れ、3号線、さらに5号線へ進む。途中で通行料$2.50を払う。この3月から有料になったようだ。

シドニーを離れる

いよいよ、オーストラリア大陸を走る。
「何一つない大陸。」とはほど遠く、2車線の高速道路が続く。さすがに遠くを見渡せば、ブッシュが広がるのみだが、道路脇には、Rest areaのようなものが随所にあり、ガソリンスタンドとハンバーガー屋が併設している。行ったことはないが、アメリカ大陸を連想させる。時々、自転車と遭遇する。オーストラリアの高速道路は、自転車も通行可能なのだろうか。

レストエリアが少なくなってきた頃になって、彼女がトイレに行きたいと言い出す。仕方がないので、Moss valeという所で高速道路を降り、トイレがあるような場所を探す。
建物を発見したので車を停める。どんな所かは全くわからないが、背に腹は代えられないようで、堂々と中へ入っていく。
待っている間、周囲を見渡していると、ゲートのようなものがある。どうやら羊や牛を売買する、Stock marketのようだ。とてもオーストラリアらしい。
再び、高速道路に乗るが、路上では昼食を食べることができないので、一度降りて公園で弁当を食べる。何もない所かと思ったが、降りてみると人家がある。ニュージーランドとは違い、都市近郊は人がゼロということはないようだ、と思った。
もっとも、後で思えば、Sydney近郊のしかもごく限られた地域のみで見られる光景のようだ。

公園には、綺麗なものではないがBBQ用の台があり、コインを入れるとガスで火がつくようになっていた。人々は、こんな所でいわゆるAussie barbecueを楽しむのだろう。
食べていると、たくさんの蠅がよってくる。顔の周りに群がるのでとても困った。

食後、さらに車を進め途中で国道31号線からキャンベラの方向かう国道23号線へ左に折れる。このあたりからは、道路も1車線になり、ニュージーランドの郊外と同様にあまり対向車も見なくなる。制限速度は110km/h。乾いた台地、岩肌むき出しの絶壁などが見える。
相変わらず、車は、アクセルを緩めると車体がぶれ、水温は常にオーバーヒート気味。大丈夫なのだろうか。

キャンベラに入る

昼食を食べてから2時間、Lake Georgeを過ぎると、急に信号が出てきた。"welcome to Canberra"という看板が見える。Sydneyから約250km、ようやく第一の目的地、Canberraに到着。久しぶりの長距離走行だったので疲れる。これから1日何百kmも走行できるのか少し不安になる。
Visitor informationを見つけたので入ってみる。地図とAccommodation guide、観光案内などを貰う。 Accommodation guideは、値段別に色分けされていてとても分かりやすい。$50以下のホテルの1つ、Kings store hotelをキャンベラでの宿とし、地図を片手にホテルを探す。
キャンベラの中心通り、Commonwealth st.を南へ降りる。緑がとても美しい。まるで、森の中を走っているようだ。

人工都市・キャンベラ

地図上では町中にいるのにもかかわらず、制限速度は80km/h、建物らしきものも見えない。いったいどうなっているのだろうか。
ここは、世界で唯一の人工計画都市、何1つない所に建設した都市だ。地図を見ると、道路も国会を中心に同心円を描いており、とてもおもしろい。オーストラリアの中で最も訪れたかった地の1つだ。どうやら道路脇の緑も、建物が見えないように工夫して配してあるそうだ。しかし、行きたい所があっても目的地を見つけるのは容易ではなさそうだ。
右手に噴水が見える。世界一高い噴水だそうで、高さ130mまで水が吹き上がるという。あまりにも高く上がるので、風が強くなり、水飛沫が飛び散るようになるととめてしまうらしい。

世界一高い噴水

さらに、Commonwealth st.を進むとやがて国会議事堂が見えてくる。ここから放射状に オーストラリアの州都の名が付けられた通りが延びているのだが、ランプが複雑に交差していて何がなんだかわからない。上から見るとさぞかし綺麗なのだろうが、走っているとわかりにくくてたまらない。どこを走ったかよくわからないが、気が付くと、ホテルの前にいた。

キャンベラでの宿はイギリス風

イギリスの伝統的なホテルと同じく、1階がパブで2階がホテルになっている。パブのカウンターがReceptionになっている。昼間なのに客が10人くらいいて、とても忙しそうだ。なかなか相手をしてくれない。
間もなく、カウンターの中にいたVB(Victoria bitterというビール)のポロシャツを着たおじさんが鍵をくれた。2階へ上がり、鍵を穴に差し込むがどうしても開かない。再びReceptionへ行くと、おじさんは相変わらず忙しそうだ。「鍵が開かない。」と言うと、部屋まで走っていって、同じ鍵を使ってあっと言う間にドアを開けてくれた。自分で何回か開ける練習をしてようやくコツをつかむ。鍵の使い勝手が悪いのはニュージーランドで体験済みだ。大工の仕事が悪いのか、はたまた鍵の付け替えくらいは自分でやってしまうのか・・・。高級ホテルなら文句の1つでも言いたくなるが、何と言っても$12/人の安宿。文句は言えない。

買い物

荷物を置いて、市内中心部へ向かう。相変わらず道は複雑だ。一番のメイン通りである、Commonwealth st.から街の様子が見えないと思っていたら、予想通り、賑わった場所は木に隠されていた。都市計画的には良い考えだが、やはり家や商店を探すのには苦労する。
駐車場に車を停める。案内板には、車を停めてパーキング証明のシールを買い、車に貼らなければならないと書いてある。しかし、そんなことをしている車はどこにも見当たらない。通りかかったおばさんによると、今日はストライキなのでシールは貼らなくてもいいと言うことだ。

City centre mallへ入る。それほど大きなモールではない。魚屋で鰺を見つける。SydneyのFish marketから入ってきているようだ。今晩は、久しぶりの鰺の塩焼きを食べると決める。夕食前に買いに来ることにして、すぐ近くのキャンベラセンターというモールへ。
こちらは、ファッションビルで色々な店がある。皿中心の雑貨屋、木製品の専門店など、それぞれの店に特徴がある。

歩くととても暑い。時々執念深く顔にまとわりついてくる蠅がうざったい。頻度は少ないものの、一度寄ってくると、とりついたかのように顔から離れない。ガイドブックにもあったが、周りに何もないので水分が恋しいのだろう。

夕食は、魚

帰りに、先程立ち寄った魚屋で鰺を買う。喉が渇いたので、隣の八百屋で洋梨と桃を買う。
ホテルに戻った後、夕食を用意する。キッチンが狭いのでどうなるかと思ったが、我々以外には2組程しか来なかったので狭い思いをせずにすんだ。

鰺を焼いて食べる。長い間ご無沙汰ので相当期待していたが、思ったほどおいしくなかった。長い間食べていないので、もう味は忘れてしまったが、日本の鰺はもっとおいしかったような気がする。フルーツはとてもおいしかった。洋梨は、リンゴのような味で梨のような歯触りがする。なんだか奇妙だ。
1日中車の中に入れてあったキッチンセットの中のマーガリンはドロドロに溶けてしまっていた。

勉強が苦手なボクの英語日記 ワーホリを終えて

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