島へ渡った日

36日目(4月3日)/Mission Beach&Dunk Island

朝7時に起床しDunk island行きのフェリーに備える。フェリー乗り場行きのバスが8時20分にCaravan park前に来るので、それまで車のラジエターに付いた虫を取る。
虫よけ、凍った水、バスタオル、弁当、着替えサングラス、ティッシュなどを持ち準備万端でバスを待つ。
例によってバスが時間になっても来ないので多少焦るが、10分ほど遅れて何事もなかったかのようにやって来た。バスに乗り込み船着き場の方へ行く。10 分も経たないうちにフェリー乗り場に到着。

Dunk islandへ

乗船券をもらって船に乗り込む。天気はあまり良くないが、海の向こうにぽっかりと島が浮かんでいるのが見える。これから向かおうとしているDunk islandだ。
お椀をひっくり返したような形をしており、全体が森で覆われている。その気になれば泳いででも行けそうなくらいだが、実際は遠いのだろう。
船の中の客は全体的に若い人が多い。ホテルなどの高級宿泊施設がないから、Budgetな旅行しかできない人が多いのだろう。
船が進み始める。かなり船が大きく揺れ、次第に気持ち悪くなる。隣から小型のボートが追い越して行くが、そちらはさらに揺れており、なおさら気持ち悪そうだ。
島が近くに見えるにもかかわらず、なかなか到着しない。彼女も気持ち悪そうだ。もうダメというところで到着。やはり船は苦手だ。Deposit$20を払い、足ヒレとシュノーケルセットを受け取る。

砂浜からグンと突き出た桟橋に降り立つ。桟橋の上を歩いていくと、下の海に小さな魚がたくさん泳いでいるのが見える。水も透き通っており底の砂まで見える。
船着き場前のベンチにふと腰掛けるとブルーバタフライが飛んできた。先ほどとはうって変わり、上空は晴れ上がっている。その青い空にひらひらと飛んでいる蝶はとても美しい。
まず、トレッキングから始めようと山へ向かう。大きな観光地ではないので、この島にどんなものがあるか予備知識がほとんどない。船着き場前のシンプルな看板からトレッキングコースを見つけ出し、そちらへ進む。

トレッキングで熱帯植物を鑑賞

未舗装の砂利道を進む。ごくたまにジープが走ってくる以外はほとんど車は来ない。歩いている人がほとんどだ。戦前の日本はこのような雰囲気だったのだろうかと思わせる景色だ。
その車をよくよく見てみると、Registration numberが付いていない。この島は個人の持ち物なのだろうか。それとも数台しか車がいないから、登録など必要ではないのだろうか。
しばらく行くと、雑木林の中に入る。日本では見られない珍しい植物も多い。そう感じていたら、我が家で観葉植物として栽培されている植物を見つけた。日本だと冬は室内で越冬させなければならない植物だが、熱帯だけあって林内に生えている。
林を出ると急に前が開け、飛行場の横に着く。この飛行場の横を通り過ぎ、山へ入る。そのまま山を登り始めるが、このままトレッキングを続けると海で遊ぶ時間が少なくなるのでは、ということでトレッキングは諦めることにする。その分、海までの道を楽しむことにする。
海までの道がよくわからない。ガイドブックの小さな地図を頼りに進むがどうも心許ない。なぜか、島のリゾートに働くStaffの宿舎の中に迷い込んだりしてしまう。
そこで首が赤く黒い羽の変わった鳥を見かける。
椰子の木の林やシダの群生地などを通り過ぎ進んでいくと、林内に別荘が建ち並ぶ道にたどり着きそこから少し進むと、ようやく海辺にたどり着いた。ここからさらに、泳げそうなビーチを目指して歩く。まだしばらく時間がかかりそうだ。崖っぷちや沢筋、シダ林の中を再び進む。途中でシダの間からきらきらと光る海が見える。相変わらず、綺麗な蝶が飛んでいる。今度は黄色の模様が入った蝶だ。かなり歩き、疲れたところで目的地であるMugy Mugy beachに到着。白い砂浜から椰子の木が生えており、南国らしい雰囲気だ。

Dunk Island

先ほどの船で一緒になった大学生くらいの男女が遊んでいたが、我々と行き違いになるように去っていった。
椰子の木の陰に荷物を置き、足ヒレをつけて海へ入る。水中メガネもばっちり装着する。
砂浜は細かい砂で覆われているが、海に入ると中の砂は大粒だ。足ヒレの間に砂利が入り込み痛い。大きな期待を抱いていたのだが、なぜかほとんど魚はいない。一度海から上がり少し場所を変えて挑戦するとやっと小さな魚がちらほら見える。黄色や縞模様の魚が泳いでいる。HawaiiのHanauma bayにもっと大きな魚がうようよ泳いでいたのと比べると味気ない。
飽き始めてきたので昼食を食べる。食後、もう一泳ぎするがまわりに誰もいなくなってきたので、他の場所へ行くことにする。ここへ来るまでに見つけたビーチへ行ってみるが、残念ながら潮が引いたあとで泳げるような状態ではない。だが、幸いにもマングローブの特徴的な植物を見ることができた。これらの植物は、根が特徴的だ。地上1mくらいの所から四方八方に根を這い出している。根で栄養を吸収しているというよりも、根で地上部を支えて立っているかのようだ。水位が高いときは、根の部分は水没し小魚の隠れ家となる。
マングローブを写真に撮ったあと、先程のMugy Mugy beachに戻る。

もう一度、海に入るが魚は先程よりも減っている。彼女は陸でぼーっとしている。いろいろな蝶がやってくるので飽きないようだ。中でもコバルトブルー色をした蝶はとても綺麗だ。彼女は感動しまくっている。「ちょっとのことでいちいち驚いていると寿命が縮まる。」と言ってしまうくらい驚くべきほど綺麗な蝶が多い。
魚があまりにも少ないので、上がって桟橋へ戻ることにする。船の出発までは若干の時間があるが、ベンチにでも座って時間をつぶせるだろう。

乗船時刻まで30分以上あったのでベンチに座っていると、どこからともなくアブが飛んできた。振り払おうとするが一向に逃げようとしないので、立ち上がって逃げると、なんとアブの方が追いかけてきた。かなり速く走ってもずっと追いかけてくる。しばらく出逃げることができたが、それにしても驚いた。何てしつこいアブなのだろう。他の人で刺されてしまった人とかはいないのだろうか。逃げなければ大丈夫なのかもしれない。だが小学校の時に、プールで何度か刺されて、しばらくプールに入れなかったという苦い思い出があるだけに、近寄ってくるとどうしても逃げたくなってしまう。

Mission Beachへ戻る

やがて、乗船時刻となる。みんな船に順番に乗り込む。出発までに酔ってしまっては嫌なので一番最後に乗船する。
3時45分、出航する。幸運にも、行きほどの揺れはない。酔うこともなく無事に帰り着く。
Caravan parkに戻りシャワーを浴びる。シャワー後、彼女の夕食づくりを手伝う。メニューは昨日と同じでそうめんと卵とじ。

夕食後、自宅に電話をするために外へ出る。電話はCaravan parkのすぐ近くにあるのだが、もう暗くなっているので車で行くことにする。
電話の前にスーパーに立ち寄る。田舎のスーパーだけあって品揃えは少ないが、熱帯のフルーツがたくさん売っている。他には海水浴場の近くらしく、足ヒレやシュノーケルセットなども売っている。
特に買うものがなかったのでそのまま出て、家に電話をし、Cairnsの近くにいること、綺麗な蝶を見たこと、家にある観葉植物が生えていたことなどを伝える。彼女も同様に家に電話する。その間に雨が降り始める。スコールだ。明日は晴れるのだろうか。

勉強が苦手なボクの英語日記 ワーホリを終えて

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